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歌舞伎町のホテルで路上売春の女性に刃物、現金5万7000円奪い性的暴行か 23歳の男を強盗と不同意性交の疑いで逮捕 警視庁新宿署

東京・新宿の歌舞伎町のホテルで2026年9月、路上で客を待っていた20代女性に刃物を突きつけて現金5万7000円を奪い、性的暴行を加えたとして、警視庁新宿署は相模原市緑区に住むパキスタン国籍で職業不詳の男(23)を強盗と不同意性交の疑いで逮捕した。産経新聞やテレビ朝日系(ANN)、日本テレビ系(NNN)が10月9日に報じた。男は「キルユー」などと脅し、翻訳アプリで女性の住所を聞き出そうとしたとされるが、容疑を否認している。周辺では同様の相談がほかにも寄せられており、警視庁が関連を調べている。

歌舞伎町のホテルで路上売春の女性に刃物、現金5万7000円奪い性的暴行か 23歳の男を強盗と不同意性交の疑いで逮捕 警視庁新宿署

事件の経緯

東京・新宿区歌舞伎町のホテルで、20代の女性に刃物を突きつけて現金を奪い、性的暴行を加えたとして、警視庁新宿署は強盗と不同意性交の疑いで、相模原市緑区に住むパキスタン国籍で職業不詳のダニッシュ・ムハマド容疑者(23)を逮捕した。2026年10月9日、産経新聞、テレビ朝日系(ANN)、日本テレビ系(NNN)などが相次いで報じた。

産経新聞によると、逮捕容疑は9月2日午後7時から10時ごろ、歌舞伎町のホテル内で女性に刃物を突きつけて脅し、現金5万7000円を奪ったうえで性的暴行を加えたというもの。女性はいわゆる「立ちんぼ」と呼ばれる路上売春をしており、容疑者から声をかけられて現場のホテルに入ったという。

報じられた脅迫の手口

各社の報道を合わせると、容疑者は次のような言動で女性を脅したとされる。

項目 報道内容
凶器 刃物を突きつけた
脅し文句 「キルユー」など(ANN・NNN)
翻訳アプリの使用 女性の住所を尋ねた(ANN)、「俺には仲間がいる」と脅した(ANN・NNN)
口止め 「このことは誰にも言うな」(NNN)
被害額 現金5万7000円

産経新聞は、ホテルに入って性行為が行われたあと、容疑者が刃物で脅して現金を奪い、性的暴行に及んだとみられると伝えている。住所を聞き出そうとしたり「仲間がいる」とほのめかしたりする言動は、被害後の通報をためらわせる意図があった可能性もあるが、動機や意図は現時点で明らかにされていない。

容疑者は否認

報道によると、容疑者は調べに対し「そんなことはしていません」(産経・NNN)と容疑を否認している。ANNは、容疑者が「ナイフは持ち歩いていないし、お金もとっていない」という趣旨の供述をしていると伝えた。

逮捕段階の容疑であり、事実関係は今後の捜査や裁判で明らかになる。

同様の相談が複数

新宿署によると、今月上旬にも現場周辺から同様の相談が1件寄せられており、同署が関連を調べている(産経新聞)。ANNとNNNも、同様の被害・相談がほかにもあるとして、警視庁が容疑者の関与を視野に捜査していると報じた。

被害の申告が1件にとどまらないとすれば、路上で客を待つ女性を狙った同種の犯行が続いていた可能性がある。ただし、現時点で関連が確認されたとの報道はない。

背景:「取り締まられる側」が「狙われる側」でもある構造

大久保公園周辺を中心とする歌舞伎町の路上売春は、ここ数年、警視庁の重点的な取り締まり対象となってきた。

  • 警視庁保安課によると、2025年に大久保公園周辺で売春目的の客待ちをしたとして売春防止法違反の疑いで現行犯逮捕された女性は延べ112人(2024年は97人)。動機で最も多かったのはホストやコンセプトカフェの費用で約4割、10代は14人、最年少は16歳だった(2026年3月の発表)。
  • 2026年上半期にも延べ40人が逮捕されたことを、当サイトは7月11日付で報じた。8月には、取り締まり強化で女性たちが公園からホテル前や路地へ分散したとする現地報道も伝えている。

今回の事件が浮き彫りにするのは、路上売春をする女性が法的には客待ちで処罰される立場でありながら、同時に密室で暴力や金銭被害に遭いやすい立場でもあるという二重性だ。ホテルという閉ざされた空間で、相手の素性も分からないまま一対一になる。店舗型・派遣型の風俗店のように、従業員の安全を確認するスタッフも存在しない。

加えて、支援の現場からは、路上で声をかける相手には警察や行政を恐れている人も多いとの指摘が出ている(当サイト10月8日付で既報)。自らの行為が売春防止法上の客待ちにあたりうる以上、被害の申告をためらう心理が働くことは想像に難くない。今回のケースでは被害女性が申告し、逮捕に至っている。周辺から同様の相談が寄せられていることも含め、被害を申告できる経路があることが捜査の前提になっているといえる。

売春防止法見直しとの関係

売春防止法をめぐっては、法務省の有識者検討会が2026年9月に、現行法では処罰されていない「買う側」の勧誘行為などを処罰対象とする報告書をまとめ、改正案の臨時国会提出に向けた検討が進んでいる。一方、当事者団体や支援者からは、買う側の処罰が当事者を地下化させ、支援や警察から遠ざけるとの懸念も示されている(当サイト10月8日付で既報)。

今回のような、買う側を装って近づき暴力に及ぶ事件は、売春防止法の枠組みとは別に強盗や不同意性交として処罰される犯罪である。ただ、路上売春をする女性がどれだけ安全に被害を申告できるかは、法改正の議論でも見過ごせない論点だ。取り締まりと保護・支援をどう両立させるか――今回の事件は、その問いを改めて突きつけている。

今後の焦点は次の点である。

  1. 周辺で寄せられた同様の相談と容疑者との関連が確認されるか
  2. 送検・起訴の判断と、否認している容疑者の供述の行方
  3. 路上で客を待つ女性への被害防止や相談体制について、警視庁や支援機関が新たな対応を示すか

本記事は産経新聞、テレビ朝日系(ANN)、日本テレビ系(NNN)の報道(いずれも2026年10月9日配信)をもとに構成しています。2025年の検挙統計は警視庁保安課の発表を報じた共同通信配信記事(2026年3月16日)に基づきます。