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「ホストとの関係を切りたい」相談から発覚 すすきののホストとスカウト役の女を職安法違反で逮捕、高松の風俗店側3人も売春防止法違反で逮捕

札幌・すすきののホストクラブの客だった20代女性を香川県高松市の性風俗店に紹介し働かせたとして、北海道警は2026年10月28日、ホストクラブ従業員の菅原悠平容疑者(30)とスカウト役の西川愛容疑者(27)を職業安定法違反の疑いで逮捕した。同じ日、香川県警は女性に売春をさせる契約をしたとして、高松市の性風俗店の経営者・店長ら3人を売春防止法違反の疑いで逮捕した。発覚のきっかけは、女性が8月に警察へ「ホストとの関係を切りたい」と相談したことだった。

「ホストとの関係を切りたい」相談から発覚 すすきののホストとスカウト役の女を職安法違反で逮捕、高松の風俗店側3人も売春防止法違反で逮捕

北海道と香川で計5人逮捕の経緯

札幌・すすきののホストクラブの客だった20代女性が、遠く離れた香川県高松市の性風俗店に紹介され、働かされていた疑いがあるとして、北海道警と香川県警が合同で捜査し、2026年10月28日に計5人を逮捕した。STV(札幌テレビ)、UHB(北海道文化放送)、KSB瀬戸内海放送、NHKが10月29日から30日にかけて報じた。

逮捕は2つのルートで行われている。

  • 北海道警:女性を紹介した側として、ホストクラブ従業員の男と、スカウト役の女を職業安定法違反の疑いで逮捕
  • 香川県警:女性を受け入れた側として、高松市の性風俗店の経営者、店長、会社役員の女を売春防止法違反の疑いで逮捕

ホスト、スカウト、店という3つの立場の関係者が同時に摘発された形だ。いずれも現時点では捜査段階の容疑で、起訴や有罪が確定したものではない。

紹介した側:ホストとスカウト役の女

STVとUHBの報道によると、北海道警に逮捕されたのは次の2人。

項目 内容
逮捕者① 菅原悠平容疑者(30)、札幌市中央区、ホストクラブ従業員
逮捕者② 西川愛容疑者(27)、福岡県、風俗店従業員(スカウト役)
容疑 職業安定法違反
期間 2026年6月25日〜7月15日ごろ(STV報道)
内容 20代女性を香川県高松市の性風俗店に紹介し、働かせた疑い
認否 警察は明らかにしていない

女性は、菅原容疑者が勤める札幌市中央区南5条西5丁目のホストクラブの客だったという。西川容疑者は、女性を性風俗店に仲介したスカウト役とされる。STVは紹介先の店を「ソープランド」と報じており、KSBとNHKは「性風俗店」「風俗店」としている。

UHBは10月30日、2人が送検されたと伝えた。STVによると、警察は2025年に施行された改正風営法違反の可能性も視野に捜査しているという。

受け入れた側:高松の性風俗店の経営者ら3人

KSBの報道によると、香川県警は10月28日、次の3人を売春防止法違反の疑いで逮捕した。

  • 札幌市白石区に住む、性風俗店経営の男(48)
  • 高松市城東町に住む、性風俗店店長の男(51)
  • 大分市田中町に住む、会社役員の女(50)

3人は2026年7月15日、共謀して、高松市内の性風俗店で20代女性が不特定の男性客を相手に売春をする契約を結んだ疑いが持たれている。

KSBが伝えた3人の認否は次のとおり。

  • 経営者の男:「わかりません」(否認)
  • 店長の男:「契約したことに間違いないが、共謀はしていません」(一部否認)
  • 会社役員の女:「私には全く心当たりがありません」(否認)

NHKも、3人が容疑を否認していると報じている。会社役員の女は店の求人を担当していたとされ、警察はこの女とスカウト役の女とのつながりについても調べている。

発覚のきっかけは女性本人の相談

事件が明らかになったのは、女性自身の相談がきっかけだった。報道によると、女性は2026年8月(STVによると8月9日)、香川県警に「ホストとの関係を切りたい」と相談した。これを受けて香川県警が北海道警と合同で捜査を進め、今回の一斉逮捕に至ったという。

札幌のホストクラブの客が、福岡のスカウトの仲介で、香川の店に送られる。報道で判明している構図をまとめると次のようになる。

  1. 札幌・すすきののホストクラブ(菅原容疑者が勤務)に女性が客として通う
  2. スカウト役の西川容疑者(福岡県)が、女性を高松市の性風俗店に紹介
  3. 店側(経営者・店長・求人担当の会社役員)が、女性と売春をする契約を結ぶ
  4. 女性が8月に香川県警へ相談し、北海道警と合同捜査に

なお、ホストクラブでの売掛金(ツケ)の有無や金額、スカウトへの紹介料の授受などは、現時点の報道では明らかになっていない。

背景:「ホスト→スカウト→風俗店」の広域ルート

ホストクラブの客を、スカウトを介して性風俗店に送り込む構図は、ここ数年、全国で摘発が相次いでいる。今回の事件で目立つのは、北海道、福岡、香川、大分と、関係者の拠点が全国に散らばっている点だ。地元で働くと知人に見つかるおそれがあるため、女性を遠方の店に送る「出稼ぎ」型の紹介は以前から指摘されており、今回もその典型といえる。

法的には、紹介した側と受け入れた側で適用される法律が分かれている。

  • 職業安定法:有害業務に就かせる目的で職業を紹介する行為を禁じる。ホストやスカウトの立件に使われることが多い
  • 売春防止法:売春をさせる契約(第10条)や場所の提供などを処罰する。店側の立件に使われる

さらに2025年6月に施行された改正風営法では、ホストクラブなどが客の恋愛感情につけ込んで高額な飲食をさせる行為や、売掛金の支払いのために性風俗店で働くよう要求する行為が禁止された。今回の事件では、警察がこの改正法の適用も視野に入れていると報じられている。改正法で取り締まりの手段は増えたが、ホスト、スカウト、店の間の役割分担が広い地域にまたがると、全体像をつかむには複数の警察の連携が欠かせない。

被害者の相談が捜査の出発点になった点も重要だ。KSBは記事の中で、警察の相談窓口(#9110)を案内している。ホストクラブとの関係や、性風俗店での就労を強いられている状況に悩んでいる場合は、警察や支援機関への相談が解決の糸口になる。

本記事は、STV(札幌テレビ)、UHB(北海道文化放送)、KSB瀬戸内海放送、NHKの報道をもとに構成しています。