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女性客に性風俗店での勤務を要求した疑い 警視庁が歌舞伎町の元ホストを風営法違反で逮捕

ホストクラブの料金を支払わせる目的で女性客に性風俗店での勤務を要求したとして、警視庁は元ホストの竹岡拓人容疑者(27)を風営法違反の疑いで逮捕した。共同通信系の配信やテレビ朝日系(ANN)、NHKが2026年10月16日に報じた。容疑者はマッチングアプリで職業を「IT関連」と偽って20代女性と知り合ったとされ、女性は容疑者が勤める歌舞伎町のホストクラブで380万円以上を支払っていたという。2025年施行の改正風営法が禁じた「客への性風俗店勤務などの要求」が問われた事例とみられる。

女性客に性風俗店での勤務を要求した疑い 警視庁が歌舞伎町の元ホストを風営法違反で逮捕

逮捕の経緯

警視庁は、ホストクラブの料金を支払わせる目的で女性客に性風俗店で働くよう要求したとして、元ホストの竹岡拓人容疑者(27)を風営法違反の疑いで逮捕した。共同通信の配信を受けた地方紙(新潟日報、山陰中央新報など)が2026年10月16日朝に「捜査関係者への取材で分かった」として報じ、同日昼にはテレビ朝日系(ANN)、午後にはNHKも伝えた。

ANNの報道によると、竹岡容疑者は去年(2025年)、マッチングアプリで知り合った20代の女性に対し、ホストクラブの料金を支払わせるために風俗店で働くよう要求した疑いが持たれている。

取り調べに対し、竹岡容疑者は「黙秘します」と話しているという。現時点では容疑段階であり、起訴や有罪が確定したものではない。

報道で明らかになった事実関係

確認できた複数の報道の内容を整理すると、次のとおりである。

項目 内容
捜査機関 警視庁
逮捕者 元ホスト・竹岡拓人容疑者(27)
容疑 風営法違反(ホストクラブの料金を支払わせる目的で、女性客に性風俗店での勤務を要求した疑い)
時期 2025年(ANNによる)
被害女性 マッチングアプリで知り合った20代の女性
勤務先 新宿・歌舞伎町のホストクラブ(「エレン」の名前で勤務していたとされる)
女性の支払額 同ホストクラブで380万円以上(ANNによる)
認否 黙秘

なお、確認できた報道では、ホストクラブや性風俗店の店名、逮捕の正確な日付、担当の警察署、適用された条文は明らかにされていない。

職業を偽った接近と「売り上げ」を理由にした要求

報道で描かれた手口は、ホストであることを隠した接近から始まっている。

  • 職業の偽装:ANNによると、竹岡容疑者は当初、職業を「IT関連」と偽って女性と会っていたとされる。
  • 来店と高額支払い:女性はその後、容疑者が「エレン」の名前で働く歌舞伎町のホストクラブに通い、380万円以上を支払ったという。
  • 勤務の要求:ANNは、容疑者が「売り上げが上がれば、ホストを辞めて旅行にお金を使えるから頑張ってほしい」と話したと報道。NHKは、「ナンバーワンになるために協力してほしい」などと言い、風俗店で働いて売り上げに貢献するよう求めたと伝えている。

両社が伝える発言の文言は異なるが、いずれも「将来の二人のため」「自分の順位のため」といった名目で、女性の感情に訴えて性風俗店での勤務を促した構図として報じられている点で共通する。発言がどのような場面で、何回なされたのかなどの詳細は、現時点の報道からは分からない。

改正風営法で新設された「要求の禁止」

今回の逮捕の背景には、2025年6月28日に施行された改正風営法がある。悪質ホストクラブ問題を受けた改正で、接待飲食営業に対して次のような行為が禁止された。

  • 恋愛感情などにつけ込み、関係の継続などを持ち出して客を困惑させ、飲食などをさせる「色恋営業」
  • 料金についての虚偽の説明や、注文していない飲食物の提供
  • 売掛金などの支払いのために、客に売春をさせたり、性風俗店で働かせたり、アダルトビデオに出演させたりすることを要求する行為

報道は「風営法違反」とのみ伝えているが、容疑の内容から、このうち客への性風俗店勤務などの要求を禁じた規定が適用されたとみられる(当サイトの推測であり、報道で条文は明示されていない)。改正前は、こうした「要求」そのものを直接処罰する規定がなく、売春防止法や職業安定法などで立件できる場合を除けば、ホスト側の責任を問うのは難しいと指摘されてきた。

背景:ホスト問題と性風俗産業のつながり

今回の事件が象徴するのは、ホストクラブでの高額な支払いと、女性の性風俗店勤務が結びつく構造である。

ホストクラブでは、客の恋愛感情を利用して高額な飲食をさせ、支払えない分を売掛金として抱えさせる営業が社会問題化した。支払いに行き詰まった女性が、ホストやスカウトの紹介で性風俗店や海外での売春に送り込まれる事例も相次いで報じられ、これが2025年の法改正の直接の契機となった。

改正法はホスト側の「要求」を禁じるだけでなく、スカウトが性風俗店から紹介料を受け取る「スカウトバック」も禁止し、ホスト・スカウト・性風俗店をつなぐ資金の流れそのものを断とうとしている。施行から1年余りが経ち、警視庁をはじめ各地の警察は、ホストクラブやスカウト、性風俗店経営者の立件を進めている。

一方で、マッチングアプリで職業を偽って接近する手口は、出会いの段階では相手がホストだと見抜きにくい。今回のように、来店前に身分を偽っていたとされるケースでは、被害者側が「客」としての自覚を持たないまま関係が深まる危険がある。警察や自治体は、ホストクラブでの支払いや売掛金をめぐるトラブルについて、警察相談専用電話「#9110」や各地の相談窓口の利用を呼びかけている。

今後の捜査で、他の被害者の有無や、勤務先とされるホストクラブの関与がどこまで明らかになるかが焦点となる。


本記事は共同通信(新潟日報・山陰中央新報が配信)、テレビ朝日系(ANN)、NHKの報道をもとに構成しています。