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「煩悩寺」経営者ら3人を再逮捕 前身店「新宿新地ぷらす」で売春場所提供の疑い、スカウト「ナチュラル」との関係も捜査 警視庁

警視庁保安課は2026年9月30日までに、新宿区百人町のマンション一室を売春の場として提供したとして、売春防止法違反(場所提供)の疑いで、違法メンズエステ「煩悩寺」の前身店舗「新宿新地ぷらす」を経営していた笠原涼太容疑者(26)ら男3人を再逮捕した。9月の最初の逮捕とは別の日時・場所での容疑で、3人は「売春営業で間違いない」と認めているという。店は警察の捜査を逃れるため店名を複数回変えていたとされ、警視庁は国内最大級の違法スカウトグループ「ナチュラル」など複数のグループが女性を紹介していた可能性を調べている。

「煩悩寺」経営者ら3人を再逮捕 前身店「新宿新地ぷらす」で売春場所提供の疑い、スカウト「ナチュラル」との関係も捜査 警視庁

再逮捕の経緯

警視庁保安課は2026年9月30日までに、売春防止法違反(場所提供)の疑いで、風俗店「新宿新地ぷらす」を経営していた笠原涼太容疑者(26)=新宿区西落合=ら男3人を再逮捕した。産経新聞とテレビ朝日系(ANN)が同日報じた。

笠原容疑者らは9月上旬、同じ罪名で、違法メンズエステ「煩悩寺」の経営者・従業員として一度逮捕されている(当サイトでは9月9日の記事で報じた)。今回の再逮捕は、その前身にあたる店舗での営業をめぐる別の容疑である。

産経新聞によると、逮捕容疑は、3人が共謀して2026年6月23日、東京都新宿区百人町のマンション一室にプレールームを設け、店の女性従業員が客に売春するための場所を提供した、というもの。

最初の逮捕との違い

同じ経営者による同じ罪名の事件だが、容疑の対象となった日時・場所・屋号はそれぞれ異なる。報道をもとに整理すると次のとおり。

項目 9月上旬の逮捕 今回(9月30日まで)の再逮捕
店名 煩悩寺 新宿新地ぷらす(煩悩寺の前身)
容疑日 2026年7月17日 2026年6月23日
場所 新宿区大久保のマンション一室 新宿区百人町のマンション一室
逮捕人数 男4人 男3人
罪名 売春防止法違反(場所提供) 同左
認否 報道時点で明らかにされず 3人とも認める

再逮捕は、一度の逮捕で立件しきれない複数の行為を、容疑ごとに切り分けて捜査する手法である。屋号を変えながら営業を続けていた事業について、警視庁が前身店舗の時期まで遡って立件したことになる。

「メンズエステ」の看板と店名変更

両報道によれば、店はホームページなどで「メンズエステ」を装い、基本料金15分1万円で女性従業員に売春をさせていたとされる。

産経新聞は、後継店舗の「煩悩寺」と合わせて、2026年3月から9月までに計約8000万円を売り上げていたとみられると伝えている。

テレビ朝日系の報道では、容疑者らは警察の捜査を逃れるため、店名を複数回変更するなどの対策をしていたという。マンションの一室で営業し、看板を出さず、屋号を次々に切り替える──という手口は、各地の違法メンズエステ摘発で繰り返し指摘されてきたパターンと重なる。

  • 表向きの業態:「メンズエステ」
  • 実態:15分1万円の基本料金での売春(警視庁の見立て)
  • 拠点:新宿区内のマンションの一室(百人町、大久保)
  • 回避策:店名の複数回変更
  • 規模:3〜9月で計約8000万円(後継店舗分を含む)

「ナチュラル」との関係

今回の報道で新たに示されたのが、違法スカウトグループとの接点である。

産経新聞によれば、スマートフォンの解析などから、国内最大級の違法スカウトグループ「ナチュラル」との関係が疑われる容疑者もいるという。テレビ朝日系も、警視庁は「ナチュラル」など複数のスカウトグループが女性従業員を違法に紹介していた可能性があるとみて調べていると報じた。

9月の最初の逮捕の時点では、女性従業員のうち3人がスカウトをきっかけに入店していたことが報じられていたが、具体的なグループ名は出ていなかった。今回、名前が挙がったことで、捜査の焦点が店から送り込む側へ移りつつあることがうかがえる。ただし、どの程度の関与があったのか、紹介料(スカウトバック)の授受があったのかは、現時点の報道では明らかになっていない。

3人の供述

テレビ朝日系によると、調べに対し3人は「売春営業で間違いない」と容疑を認めているという。

背景:屋号を変えても「場所」は残る

この事件が示しているのは、店名を変えることの限界である。

風営法違反の摘発では、届け出の有無や営業区域といった「形式」が問われる。屋号を変え、拠点を移せば、捜査側は一から実態を積み上げ直す必要があった。一方、売春防止法の場所提供は「その部屋で何が行われ、経営者がそれを知っていたか」を問う。屋号が変わっても、同じ経営者が同じ形態で部屋を用意していたことが立証されれば、旧店舗の時期まで遡って責任を問える。今回の再逮捕は、まさにそれを実行した形だ。

もう一つは、スカウト捜査との接続である。「ナチュラル」をめぐっては、2026年に入ってから会長やナンバー2らが職業安定法違反などで逮捕・起訴され、組織の解明が進んでいる。2025年6月施行の改正風営法でスカウトバックが禁止されたことで、店側の帳簿やスマートフォンの記録は、そのまま紹介ルートの証拠になり得る。店の摘発が、スカウト組織への捜査の入り口になる構図は、今後も続くとみられる。

一方で、売春防止法は売春をした本人や客を処罰の対象としておらず、検挙されるのは場所提供者や周旋者に限られる。約8000万円という売上の裏側で働いていた女性たちが、スカウト経由でどう集められ、摘発後にどこへ行くのか。店舗とスカウトの両方を追う今回の捜査が、その部分にどこまで光を当てられるかが問われている。

本記事は産経新聞、テレビ朝日(ANN)等の報道をもとに構成しています。逮捕は容疑の段階であり、有罪が確定したものではありません。容疑事実および売上金額は、捜査当局の見立てとして報じられた内容です。