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広域売春組織を壊滅 都内に拠点、全国展開で逮捕者10人――警視庁

警視庁は11日、東京都内を拠点に全国展開していた広域売春組織の摘発作戦を実施し、主犯格を含む10人を売春防止法違反(管理売春)などの疑いで逮捕したと発表した。組織は3年以上にわたり活動しており、被害女性は100人を超えるとみられる。

広域売春組織を壊滅 都内に拠点、全国展開で逮捕者10人――警視庁

摘発の全容

警視庁組織犯罪対策部は2020年9月11日、東京都内を拠点に関東・東海・近畿にまたがって活動していた広域売春組織「龍和会」(仮称)の壊滅作戦を実施した。一斉捜索により関係する事務所・マンション計8カ所を捜索し、組織の主要幹部を含む計10人を売春防止法違反(場所の提供・管理売春)および組織犯罪処罰法違反の疑いで逮捕した。

組織の手口

組織は会員制ウェブサイトと複数の電話番号を使って全国の顧客から予約を受け付け、各地に配置した女性キャストを派遣するという、高度に組織化された運営体制をとっていた。女性の採用にあたっては「高収入の接客業」と偽って募集し、実態を知った後は借金や脅しで辞めさせない「囲い込み」が行われていたと捜査関係者は説明する。

被害女性の状況

組織に関係していた女性は延べ100人以上とされ、中には借金を理由に実質的に逃げられない状態に置かれた管理売春の被害者も含まれていた。一部の女性は「逃げたら家族に知らせると言われた」と証言しており、精神的な支配が長期にわたっていたことがうかがえる。

組織犯罪対策の観点から

今回の摘発が注目されるのは、組織犯罪処罰法(犯罪収益の移転防止)を適用した点だ。従来の売春防止法のみでは対処しきれない大規模組織に対し、マネーロンダリング規制を組み合わせることで、資金の没収・凍結が可能になる。

警察庁は「売春組織の巨大化・広域化に対応するため、組対法の適用を積極的に検討する」との方針を示しており、今回の事例はその先例となる。

今後の支援体制

逮捕と並行して、被害女性への支援も課題だ。警察は被害女性の一部を保護し、NPO法人の支援につないでいるが、経済的自立への道は険しい。行政・NPOの連携による支援スキームの整備が急務となっている。


本記事は公開情報および捜査関係者への取材をもとに構成しています。