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風俗店経営と暴力団の関係 全国で165件の排除措置――警察庁が白書公表

警察庁は15日、性風俗業界と暴力団の関係に関する調査結果をまとめた報告書を公表した。2019年に全国で確認された暴力団関係者による風俗店経営・利益供与事案は165件にのぼり、前年比で約10%増加した。暴力団排除条例の整備が進む一方、巧妙化する資金移動の追跡が課題だ。

風俗店経営と暴力団の関係 全国で165件の排除措置――警察庁が白書公表

警察庁報告書の概要

警察庁は2020年6月15日、性風俗産業と暴力団・準暴力団組織との関係に関する実態調査報告書を公表した。2019年中に全国47都道府県警察が把握した暴力団関係者による風俗店経営・関与事案は165件で、前年(150件)から約10%増加した。

報告書では、暴力団が性風俗業界に関与するパターンとして以下を列挙している。

  1. 直接経営型:暴力団組員または関係者が名義を使って店舗を運営
  2. 上納型:表向きは一般人経営だが、売上の一定割合を暴力団に上納
  3. 用心棒・保護料型:暴力団が「トラブル解決」を名目に金銭を要求
  4. スカウト・斡旋型:暴力団系組織が女性のリクルートや人身売買に関与

暴力団排除条例の限界

全都道府県で暴力団排除条例が整備されているにもかかわらず、関与件数が増加傾向にある背景について、報告書は「フロント企業や名義貸しによる関与の巧妙化」を指摘する。

名義人は暴力団と直接の関係がない一般市民であるため、帳簿上は合法経営に見え、当局が実態を把握するまでに時間がかかるという。また、暗号資産を使った資金移動により、上納金の流れを追跡することが困難になっているとも述べている。

現場の声

警察幹部は「脱退や半グレ化により、従来の組幹部リストに載らない関係者が増えている。暴対法の網にかかりにくくなっているのが現状だ」と話す。いわゆる「半グレ」(準暴力団的な集団)が性風俗業界に進出するケースも増えており、従来の取締り枠組みの見直しが求められている。

業界・行政の対応

業界団体は「反社会的勢力との関係を一切排除する」との方針を改めて表明。新規店舗の開業時には暴力団排除に関する誓約書の提出を必須とするよう、所轄警察署との連携を強化している。

一方で、小規模な個人経営店舗では審査が形骸化しやすく、完全排除には至っていない実態もある。


本記事は公開情報をもとに構成しています。