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吉原ソープ「麗嬢グループ」の会長とみられる78歳男を逮捕 売春防止法違反(場所提供)容疑、約10年で30億円超売り上げか

警視庁保安課は2026年10月29日までに、東京・吉原のソープランド「男爵」で女性従業員が売春すると知りながら個室を提供したとして、売春防止法違反(場所提供)の疑いで、同店を含む4店舗を運営する「麗嬢グループ」の実質的な会長とみられる会社役員・小栗正行容疑者(78)を逮捕した。10月5日の一斉摘発で逮捕された店の責任者らの供述から関与が浮上したという。グループは2016年以降で約30億7200万円を売り上げたとみられ、容疑者は「経営者ではない」と否認している。

吉原ソープ「麗嬢グループ」の会長とみられる78歳男を逮捕 売春防止法違反(場所提供)容疑、約10年で30億円超売り上げか

逮捕の経緯

警視庁保安課は2026年10月29日までに、東京都台東区の吉原地区にあるソープランド「男爵」で売春の場所を提供したとして、売春防止法違反(場所提供)の疑いで、会社役員の小栗正行容疑者(78)=台東区上野=を逮捕した。日本テレビ(日テレNEWS NNN)、フジテレビ(FNNプライムオンライン)、テレビ朝日(ANN)、産経新聞などが同日報じている。

報道によると、逮捕容疑は10月5日、「男爵」で女性従業員が男性客を相手に売春すると知りながら、店の個室を提供したというもの。産経新聞は、20〜30代の女性従業員2人について売春の場所を提供した疑いと伝えている。

小栗容疑者は、「男爵」を含む吉原のソープランド4店舗を運営する「麗嬢グループ」の実質的な会長とみられている。調べに対しては「私は男爵の経営者ではない」「店がどのような経営をしていたか分からない」などと話し、容疑を否認しているという。

なお、小栗容疑者は逮捕段階であり、起訴・有罪が確定したものではない。本記事は報道で確認できた事実をもとに構成している。

10月5日の一斉摘発からの「突き上げ捜査」

今回の逮捕は、10月5日に警視庁が行った吉原のソープランドへの一斉摘発の延長線上にある。当サイトでも既報のとおり(「東京・吉原のソープランド2店を摘発、責任者ら9人を現行犯逮捕」)、この摘発では「エルドール」と系列店「男爵」で売春の場所を提供したとして、店舗統括責任者の男らが現行犯逮捕されていた。

産経新聞によると、5日には「男爵」の責任者や従業員ら4人が同法違反の容疑で逮捕されており、その供述から小栗容疑者の関与が浮上したという。現場の店長・従業員を入り口に、店舗の上に立つ経営層へと捜査を広げる、いわゆる「突き上げ捜査」の構図である。

報道各社の情報を整理すると次のとおり。

項目 内容
逮捕者 小栗正行容疑者(78)、会社役員、台東区上野
立場 「麗嬢グループ」の実質的な会長(2016年ごろから会長として経営に関与とみられる)
容疑 売春防止法違反(場所提供)。10月5日、「男爵」の個室を売春の場所として提供した疑い
グループ 「男爵」を含む吉原のソープランド4店舗
売り上げ 2016年以降(約10年間)で約30億7200万円とみられる
認否 否認(「男爵の経営者ではない」)
捜査 警視庁保安課。違法スカウトグループの関与も調べる

売り上げ「30億円超」の意味

警視庁は、小栗容疑者が会長として経営に関与したとみられる2016年ごろから現在までに、約30億7200万円を売り上げたとみている(FNN、ANN)。日テレNEWSは「男爵」の売り上げとして30億円以上と報じており、グループ全体か「男爵」単体かは報道によって書き方が異なる。

単純に10年で割れば、年間3億円前後の規模になる。10月7日の既報では、「エルドール」と「男爵」の2店で月計約7000万円を売り上げていたとみられると報じられていた。警視庁は今後、売り上げがどのように分配され、誰の手元に渡っていたのかという資金の流れを解明するとみられる。売春防止法は、場所提供を「業として」行った場合に重い法定刑を定めており、経営の実態と利益の帰属は立件の重要な要素になる。

違法スカウトの関与も捜査

産経新聞によると、女性従業員の大半は「スカウトを介して働き始めた」と話しているという。警視庁は、違法スカウトグループが女性のあっせんに関与した疑いもあるとみて調べている。

2025年6月施行の改正風営法では、性風俗店がスカウトに紹介料(スカウトバック)を支払うことが禁止された。10月5日の摘発時点でも、警視庁はスカウトバックの支払いを視野に捜査しているとされていた。経営トップとみられる人物の逮捕により、店舗とスカウトの間の金銭のやりとりについても、経営判断のレベルで解明が進むかが焦点となる。

背景:「現場止まり」から経営層へ

ソープランドは風営法上の店舗型性風俗特殊営業(個室付浴場業)として届け出て営業しており、店側は個室内の行為を従業員と客の「自由恋愛」と位置づけてきた。警察が売春防止法の場所提供で摘発に踏み切る例は過去にも繰り返しあるが、逮捕されるのは店長や従業員など現場の人間にとどまり、名義上の経営者と実質的なオーナーが異なるケースでは、資金の最終的な受け手まで捜査が届きにくいと指摘されてきた。

今回の件で論点を整理すると、次のようになる。

  • 実質経営者の認定:小栗容疑者は「経営者ではない」と否認しており、名義と実態のずれを警察がどう立証するか
  • グループ全体への波及:4店舗を運営するグループのトップとみられる人物の逮捕で、他店舗の営業実態にも捜査が及ぶか
  • スカウトとの関係:女性の大半がスカウト経由とされる中、改正風営法のスカウトバック禁止規定の適用があるか
  • 資金の流れ:約10年で30億円超とされる売り上げの帰属と使途

2025年以降、警察は「ナチュラル」など大規模スカウトグループの摘発を進める一方、女性を受け入れる側の店舗にも捜査の目を向けている。スカウト側と店舗側の双方、さらに店舗の背後にいる経営層まで責任を問えるかどうかは、ホストの売掛金などを起点に女性が性風俗に送り込まれる構造を断つうえで重要な試金石になる。今後の捜査と、起訴の有無が注目される。

本記事は日本テレビ(日テレNEWS NNN)、FNNプライムオンライン(フジテレビ系)、テレビ朝日系(ANN)、産経新聞の報道をもとに構成しています。