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高知市の無許可ラウンジを摘発 経営者と山口組傘下の組員ら3人逮捕、3年以上にわたり女性従業員に接待させた疑い

高知県警は2026年8月17日、県公安委員会の許可を受けずに接待を伴う飲食店を営業したとして、風営法違反(無許可営業)の疑いで高知市の飲食店経営者ら男女3人を逮捕した。逮捕されたのは経営者の北代渉容疑者(50)、店長役とされる指定暴力団六代目山口組傘下の組員・宗圓貴文容疑者(35)、会計を担当していたとされる田村華乃容疑者(28)の3人。報道によると、3人は共謀して高知市内の飲食店で女性従業員に客の接待をさせ、酒類を提供するラウンジを2023年6月ごろから3年以上にわたって無許可で営業した疑いが持たれている。県警が別の風営法違反事件を捜査する過程で店の存在が判明したもので、押収した会計票や日報から経営の実態と資金の流れを調べている。

高知市の無許可ラウンジを摘発 経営者と山口組傘下の組員ら3人逮捕、3年以上にわたり女性従業員に接待させた疑い

摘発の概要

高知県警は2026年8月17日、風俗営業等適正化法(風営法)違反(無許可営業)の疑いで、高知市内で飲食店を営む男ら男女3人を逮捕した。RKC高知放送、テレビ高知(TBS NEWS DIG)などが報じた。

逮捕容疑は、3人が共謀のうえ、高知県公安委員会の許可を受けないまま、高知市内の飲食店で女性従業員に客を接待させ、酒類を提供する「ラウンジ」を営業したというもの。店は客およそ10人が入る規模で、2023年6月ごろから営業が続けられていたとされる。RKC高知放送は「3年以上にわたって」無許可営業が行われていたと伝えている。

本記事で扱う内容はいずれも捜査段階の容疑であり、事実認定は今後の捜査・公判で確定するものである。両社の報道では、3人の認否は伝えられていない。

逮捕された3人と店内での役割

報道によると、逮捕された3人と、それぞれが担っていたとされる役割は次のとおりである。

氏名(年齢) 肩書・住所 店内での役割とされるもの
北代渉容疑者(50) 高知市竹島町、飲食店経営 ラウンジの経営者
宗圓貴文容疑者(35) 住所不定、飲食店従業員 店長役。指定暴力団六代目山口組傘下の組織に所属する組員とされる
田村華乃容疑者(28) 高知市竹島町、飲食店従業員 会計を担当

3人のうち宗圓容疑者について、テレビ高知は六代目山口組傘下の組織に所属する組員であると報じている。もっとも、報道が伝えているのは同容疑者が従業員兼店長役だったという点までであり、暴力団組織そのものが店の経営に関与していたかどうかは、現時点では捜査の対象にとどまる。

「無許可営業」が問われる仕組み

今回問われているのは、店の内容そのものではなく「許可を受けていなかった」という点である。

風営法は、客に「接待」をして飲食をさせる営業を接待飲食等営業(1号営業)と位置づけ、営業所ごとに都道府県公安委員会の許可を受けることを義務づけている。ここでいう接待とは、単に酒や料理を出す行為ではなく、特定少数の客の隣に座って継続的に談笑する、酒をつぐ、カラオケでデュエットやショーを行う、身体に接触するといった、歓楽的な雰囲気を作り出す行為を指すと解釈されている。

つまり、同じ「飲食店」であっても、従業員が客席に着いて相手をするスタイルを取った時点で許可が必要になる。今回の店は「ラウンジ」として営業していたとされ、女性従業員が客席に着いて酒類を提供していた点が、無許可の接待飲食等営業にあたると判断されたとみられる。

無許可営業に対しては、2年以下の拘禁刑(改正前は懲役)もしくは200万円以下の罰金、またはその併科という罰則が定められている。風営法違反の中でも重い部類の類型であり、営業期間が長く売り上げ規模が大きいほど、量刑上も不利に働きやすい。

別事件の捜査から発覚、会計票と日報を押収

今回の摘発は、通報や苦情から直接たどり着いたものではない。報道によると、高知県警が別の風営法違反事件を捜査する過程で、この店の存在が浮上したという。

県警は店から会計票や日報を押収し、経営の実態と資金の流れを調べている。会計票は客単価と来店数、日報は勤務実態と日々の売り上げを示す資料であり、これらを積み上げることで営業期間全体の規模を推計できる。3年以上という長期にわたる営業が事実と認定されれば、収益の総額は相応の規模に達する可能性がある。

資金の流れが重視されるのは、暴力団関係者が関与した飲食店の摘発では、売り上げの一部が組織側に流れていないかが焦点になるためでもある。

背景 許可制度と暴力団排除の接点

風営法は、暴力団員やその関係者を接待飲食等営業の許可における欠格事由として明示している。暴力団員である間は、正規のルートで許可を取ること自体ができない仕組みになっているということである。

この規定は、暴力団を歓楽街の営業から締め出すために設けられたものだが、同時に、組織側が表に出ない形で店に関わる誘因も生む。第三者名義で許可を取る、従業員として現場に入る、あるいは今回のように許可を取らないまま営業を続ける——といった形態である。無許可営業の摘発が、しばしば暴力団対策と地続きになるのはこのためだ。

地方都市の歓楽街では、こうした店が長期間表面化しにくいという事情もある。近隣とのトラブルが起きず、客層が固定していれば、外形上は普通の飲食店と区別がつきにくい。今回のように、別件捜査の過程で初めて実態が判明するケースは珍しくない。

一方で、許可を取って営業している店にとっては、無許可店の存在は単純な不公平でもある。許可申請には営業所の構造・設備の基準や立地規制(保全対象施設からの距離など)が課され、営業時間や照度にも制約がかかる。それらを一切負わずに同じ商売を続けられるのであれば、ルールを守る側が競争上不利になる。摘発が繰り返されるたびに業界内から「まじめにやっている店ほど損をする」という声が上がるのは、この構造に由来している。

高知県警は今後、押収資料をもとに営業実態の全容と資金の行方を詰める方針とみられる。長期間続いた無許可営業がどこまで解明されるかが、今後の焦点となる。

本記事はRKC高知放送(2026年8月17日)、テレビ高知/TBS NEWS DIG(2026年8月18日)等の報道をもとに構成しています。