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違法スカウト「ナチュラル」会長を再逮捕、集金部門の幹部も 犯罪収益3920万円隠匿の疑い

警視庁暴力団対策課などは2026年6月17日までに、国内最大級の風俗スカウトグループ「ナチュラル」会長の小畑寛昭容疑者(41)を職業安定法違反の疑いで再逮捕した。会長の逮捕は7回目とされる。あわせて集金・会計部門の幹部とされる安祥希容疑者(27)ら2人を、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿など)の疑いで新たに逮捕。千葉市のソープランドから紹介料名目で得た約3920万円を、別人名義の領収書を作るなどして隠匿した疑いが持たれている。捜査本部は売り上げの一部が暴力団に流れたとみて、資金の流れの解明を進めている。

違法スカウト「ナチュラル」会長を再逮捕、集金部門の幹部も 犯罪収益3920万円隠匿の疑い

再逮捕の概要

警視庁暴力団対策課と千葉県警の合同捜査本部は2026年6月17日までに、国内最大級とされる風俗スカウトグループ「ナチュラル」会長の小畑寛昭容疑者(41)を、職業安定法違反(有害業務目的の紹介)の疑いで再逮捕した。あわせて、集金・会計部門の幹部とされる安祥希容疑者(27)ら2人を、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿など)の疑いで新たに逮捕した。日本テレビ系(NNN)、TBS系(JNN)、テレビ朝日系(ANN)、デイリー新潮などが報じた。

報道によると、小畑容疑者の逮捕は今回で7回目とされる。2026年1月に暴力団排除条例違反の疑いで最初に逮捕されて以降、捜査本部はあっせんや資金面の容疑で段階的に立件を重ねてきた。今回の一連の逮捕は、組織の「カネの流れ」に焦点を移したものとみられる。

報じられている内容はいずれも捜査段階の容疑であり、起訴・有罪が確定したものではない。

会長らに持たれている容疑

報道によると、小畑容疑者とメンバーの坂口隆樹容疑者(28)の再逮捕容疑は、共謀のうえ、2024年ごろ、不特定多数の客に性的サービスを提供させる目的で、20代の女性を千葉県松戸市の性風俗店にあっせんしたとされるもの。職業安定法は、公衆衛生・公衆道徳上有害な業務に就かせる目的での職業紹介を禁じており、無許可で女性を性風俗店へ紹介する行為がこれに問われている。

「集金部門」の摘発と3920万円

今回の捜査で新たに焦点が当たったのが、グループの集金・会計を担っていたとされる部門である。

報道によると、安祥希容疑者(27)らは、2023年1月から2024年5月ごろにかけて、千葉市内のソープランドの店長から、女性の紹介料名目で売り上げの一部にあたる現金約3920万円を受け取り、別人名義の領収書を作成するなどして、その出どころを隠す処理をした疑いが持たれている。組織犯罪処罰法は、犯罪によって得られた収益を隠したり、それと知って受け取ったりする行為を処罰の対象としている。

紹介料のやり取りそのものに加え、その資金を会計上どう処理していたかが立件の対象になった点が、今回の特徴である。スカウト料が「どこから入り、どこへ消えたか」という資金の経路を、捜査本部が帳簿レベルで追っていることがうかがえる。

報道で伝えられている金額・期間・店舗などの固有情報は捜査当局の見立てに基づくものであり、容疑者側の認否や最終的な事実認定は、今後の捜査・公判で確定する。

一連の捜査の経過

「ナチュラル」をめぐる捜査は、2026年に入って組織の中枢へと及んできた。報道で伝えられている主な経過は次のとおり。

  • 2026年1月――指名手配されていた会長の小畑容疑者が逮捕された。
  • 2026年5月――小畑被告の初公判が東京地裁で開かれ、被告はあっせんの起訴内容を認めた。
  • 2026年6月(前半)――ナンバー2で統括役とされる男(35)が、女性あっせんの疑いで逮捕された。
  • 2026年6月17日まで――会長を職業安定法違反で再逮捕(7回目)、集金・会計部門の幹部ら2人を犯罪収益隠匿などの疑いで逮捕。

トップとナンバー2に続き、今回は資金を管理していたとされる部門にまで捜査が及んだことになる。

年間収益と暴力団への資金

捜査関係者の見立てとして、「ナチュラル」は女性の紹介料などで年間数十億円規模の違法収益を得ていたとされ、2022年の1年間でおよそ44億5000万円(約45億円)に上ったとの指摘も報じられている。捜査本部は、こうした売り上げの一部が暴力団側に流れていたとみて、資金の流れの全容解明を進めているという。

これらの収益規模や資金の経路は、なお捜査で確認が進められている段階であり、断定はできない。ただ、巨額の現金が紹介料という形で性風俗店からスカウト組織に渡り、さらにその一部が暴力団へ――という構図が捜査の対象になっていることは、各社の報道で一致して伝えられている。

背景――「あっせん」から「資金」へと移る捜査の軸

違法スカウト組織の摘発は、これまで主に「誰が女性を風俗店へ紹介したか」というあっせん行為そのものを問うかたちで進められてきた。今回、集金・会計部門に組織犯罪処罰法(犯罪収益隠匿)が適用されたことは、捜査の軸が一段深いところ――集めた資金をどう処理し、どこへ動かしたか――へと移りつつあることを示している。

スカウト組織が「会社」のように分業化していることは、これまでの報道でも繰り返し指摘されてきた。契約を結ぶ部門、アプリで女性を集める部門、そして今回焦点が当たった集金・会計部門。役割が分かれているということは、責任もまた分散しているということであり、トップ一人を摘発しても組織が動き続ける一因にもなってきた。資金の管理部門にまで立件が及べば、組織の「運営そのもの」を止める効果が期待される一方、末端のスカウトや、入り口で借金や生活苦に追い込まれた女性たちが供給され続ける構造そのものが変わるわけではない。

2025年6月施行の改正風営法では、性風俗店からスカウトへの紹介料支払い(スカウトバック)が禁止されるなど、入り口の規制も強化された。摘発と規制の両面から、女性搾取ビジネスの「資金の循環」をどこまで断てるか。会計部門にまで踏み込んだ今回の捜査は、その実効性を測る一つの試金石となる。

本記事は日本テレビ系(NNN)、TBS系(JNN)、テレビ朝日系(ANN)、デイリー新潮、共同通信・時事通信系の報道をもとに構成しています。固有の事実は各報道に基づくものであり、容疑者の年齢など報道により表記が分かれる点や未確認の点は本文中で留保しています。逮捕は容疑の段階であり、有罪が確定したものではありません。