「一店二絶頂」という看板をどう読むか
X-ESTHE(クロスエステ) のキャッチは「癒やされるか、攻め落とすか。運命は、その指先に。」。続けて「一石二鳥ならぬ『一店二絶頂』。今夜、貴方のなかの甘えん坊と暴君、どちらもまとめて面倒みます!」と来る。
言葉としては面白い。ただ、俺は20年この世界にいて、「何でもできます」と言う店ほど何も尖っていない、という場面を何度も見てきた。エステ店がエステを本気でやるなら、セラピストの手技を育てるのに手間がかかる。逆エステを本気でやるなら、今度は「触られる側」としての女の子の反応や、客に主導権を渡す空気づくりが要る。向いている方向が逆なんだ。
だから今回の検証テーマは一つ。二刀流が看板倒れになっていないか。片方が本命で、もう片方は客寄せのおまけ、という構図になっていないかを見る。
日暮里駅北改札から3分、雑居ビル5階の「隠れ家」
場所は荒川区西日暮里2-54-8、シティ第二日暮里ビルの502号室。案内には「日暮里駅北改札東口から徒歩3分」とある。
日暮里という街は、風俗の地図で見ると独特の位置にある。南に一駅行けば鶯谷のホテル街、少し東へ行けば吉原。どちらも「その目的」で人が集まる場所だが、日暮里そのものは繊維街と京成線・スカイライナーの乗り換え客が行き交う、良くも悪くも普通の街だ。駅前を歩いている人の大半は、風俗とは何の関係もない。
ヘブンの注目欄には「日暮里に『待望の隠れ家』誕生!」とある。この「隠れ家」という言葉は、この立地をそのまま言い表していると思う。鶯谷で降りるのをためらう人でも、日暮里で降りるならただの乗り換えにしか見えない。北改札を出て雑居ビルに入り、エレベーターで5階に上がる。人目を気にする客にとって、この道のりの短さと目立たなさは大事なポイントだ。
受付型であることの意味——完全前払いと「事後請求なし」
この店は受付型だ。予約は電話かヘブン予約で入れて、まず受付に行く。支払いは「完全前払い制、受付での精算」。
俺がこの店の案内で一番評価したいのは、「カウンセリングにて決定したコース料金以外に、強引な勧誘や事後請求などは一切ございません」という一文だ。エステ系、特にオプションが細かい店でよくあるトラブルは、部屋に入ってから「これも付けますか」と追加を勧められて、最後に払う額が膨らむこと。前払いの段階で全部決めてしまう仕組みなら、それが起きにくい。
受付では、オプション表を見ながらコースとオプションを決めていく。ここで迷う客は多いと思う。エステと逆エステでオプションの並びが全然違うからだ。
2枚のオプション表を読み比べる
料金のベースは両コース共通で、90分20,000円、120分27,000円、150分34,000円、180分41,000円。指名料3,000円、入会金3,000円、延長は30分9,000円。カードは使えるが手数料が10%かかる。
違いが出るのはオプションだ。
エステコースは、1,000円の欄にコスプレ、アイマスク、パンスト、ディープキス、顔面騎乗(パンツ着用)など。2,000円にオールヌード、ゴムフェラ。3,000円に生フェラ、睾丸マッサージ、前立腺、唾液。
逆エステコースは、1,000円がローター、2,000円がオナニー待機・クンニ・指入れ、3,000円が電マ。
並べると、店の考え方が見えてくる。エステ側は「見た目の演出」を安く、「施術の深さ」を高く値付けしている。睾丸マッサージや前立腺が3,000円の欄にあるのは、手技の技術料という扱いだろう。一方の逆エステ側は、項目は少ないが、全部が「客が女の子に何をするか」を軸に並んでいる。おまけで作ったなら、エステ側の表を流用して適当に数を合わせるはずだ。わざわざ別の表を作っているのは、逆エステを別の商品として設計した証拠だと俺は読んだ。
店長おすすめの「ハッピーセット」も両コース分ある。エステは90分+指名+パンスト+オールヌード+フェラで合計29,000円。逆エステは90分+指名+オールヌード+クンニ+電マで合計30,000円。ほぼ同じ金額にそろえてあって、どちらかに誘導しようという意図は感じない。
今回はエステコースを選んだ理由
俺は今回、エステコースの90分にした。逆エステに興味がなかったわけではない。順番の問題だ。
二刀流の店を検証するなら、まず「エステ店として普通に通用するか」を確かめたい。逆エステは珍しさで選ばれるが、施術の腕はごまかせない。エステ側がしっかりしていれば、逆エステも本気で作っている可能性が高い。エステ側が手抜きなら、二刀流はただの宣伝文句ということになる。
オプションは、店長Q&Aで新規客におすすめされているオールヌードと生フェラにした。睾丸マッサージも気になったが、初回はあえて基本プレイの質を見ることにした。
基本プレイとして書かれているのは、ボディ洗浄、オイルマッサージ、トップレス、パイズリ、ハンドでのヌキ、全身リップ、セラピストからの乳首舐め、ディープリンパ、そして無制限射精。90分の中にこれだけ入っていると、普通は時間に追われて全部が浅くなる。そこをどう組み立てるかが見どころだ。
施術——「手のひら全体」の密着は看板どおりか
店はエステコースについて「セラピストの『手のひら全体』を使った、吸い付くような深い密着が特徴」と書いている。
結論から言うと、ここは看板どおりだった。オイルの塗り方が、指先で線を引くのではなく、手のひらを面で当てて体重を少しずつ預けてくるやり方だ。背中から腰、太ももの裏へと面のまま流れていくので、どこで手が変わったのか分からない。マッサージ店で技術を覚えた人の動き方に近い。
途中でセラピストが「オイル、もう少し足しますね」と声をかけてきた。ヘブンのクーポンには「規定量の倍のオイル」をうたう超密着オイルのプランもあるくらいで、この店はオイルの量にこだわりがあるようだ。量が多いと肌の上で手が止まらないので、密着しても痛くならない。
仰向けになってからの流れも、急がなかった。ディープリンパで脚の付け根を何往復かしてから、全身リップ、乳首舐めへ。足の付け根を時間をかけてほぐす店は、ヌキに入ってからの反応が違うのを知っている店だ。ヌキはハンドが基本で、最後まで手のひら全体を使う密着は崩れなかった。
在籍の傾向と、店長の「普通の美人」発言
ヘブンに出ている女の子は20歳から33歳まで。身長は149から169センチと幅がある。10月に入ってからも新人が二人入っていて、開店から半年ほどの店らしく在籍はまだ増えている途中のようだ。
店長のQ&Aで「皆様普通の美人さん方です!!(笑)」と答えているのは、なかなか正直だと思った。エステ店のプロフィールは「清楚」「癒し系」の言葉ばかりになりがちだが、「普通の美人」と言い切るほうが実際に会ったときのギャップが少ない。俺が会ったセラピストも、派手さはないが会話の受け答えがきちんとしていて、施術中の声かけのタイミングも的確だった。面接で厳しく審査していると店は書いているが、少なくとも接客の基本は揃っているという印象だ。
逆エステは次回の宿題
今回は逆エステを試していないので、そちらについては評価しない。ただ、案内文の「見る側から、仕掛ける側へ」という一文と、ローター・電マ・クンニが並んだ専用の表を見るかぎり、オマケで作ったコースではないと思う。エステ側の作りがここまで丁寧なら、逆エステ側も同じ熱量で作っていると考えるのが自然だ。
ただし注意点が一つある。オプションは「担当キャストにより一部お受けできない」と明記されている。逆エステのオプションは特に女の子によって対応が分かれやすいはずなので、指名する前に受付で対応範囲を確認しておいたほうがいい。
まとめ
| 項目 | 評価 |
|---|---|
| 立地・アクセス | ★★★★☆(日暮里北改札から3分、目立ちにくい) |
| 受付・料金の透明性 | ★★★★★(完全前払い、事後請求なしを明記) |
| 料金設計 | ★★★★☆(新規は入会金・指名料が無料で入りやすい) |
| 施術の質(エステ) | ★★★★☆(手のひら全体の密着は看板どおり) |
| 二刀流の本気度 | ★★★★☆(オプション表が別設計。逆エステは未検証) |
「一店二絶頂」という看板は、少なくともエステ側については言い過ぎではなかった。手のひらで密着するマッサージと、時間をかけたリンパの施術は、エステ店として普通に通用する水準だ。
そのうえで、逆エステをオマケではなく別のコースとして設計している。オプション表を2枚に分けているのがその証拠だ。鶯谷や吉原の濃い空気が苦手で、それでも受付型の安心感がほしい人にとって、日暮里のこの隠れ家はちょうどいい選択肢になると思う。
次は逆エステで「攻め落とす」側を試して、二刀流の残り半分を確かめるつもりだ。